「人生の意味」の論文(わかる哲学)

本当にやりたいことは先にやるべきか、後にやるべきか?

本当にやりたいことは先にやるべきか、後にやるべきか。

僕には、本当にやりたいことがある。
哲学と音楽だ。

でも、それで食べていけるかわからない。
だからそれとは別に、得意で需要があることで稼いで、不労所得なり、資産を作ってからゆっくりやりたいことをやるのがよいのではないかと考えていた。

しかし、最近になってどうもそうではないかもしれないと思うようになった。
そこで、稼げるかわからないけれど本当にやりたいことを先にやってみるのがいいのか、それとも、もっと確実に稼げそうなもので稼いでから本当にやりたいことを後でやるのがいいのか、ここで考えておきたい。

人生はシンプルに生きるべき

第一に、「人生はシンプルに生きるべき」という暗黙の前提があるように思われる。

人生にも限りがあるので何でもかんでも詰め込むことはできない。
やりたくないこと、やりたいわけではないことといった「余計なもの」をやる時間を減らして人生をシンプルにする。
いろいろなことに手を出さず、シンプルにやりたいことだけをやる。

これは、幸せな人生を送るという目的のもとではかなり正しい指針であるように思われる。
やりたいことに割ける時間を増やすことが幸せにつながるし、ひいては成功につながると思う。

幸福のコップみたいなものがあると思う。
幸せは一時的なものだけではない。
幸せは溜まっていく。
楽しいことをし続ける方が心身によい。
やりたくもないことや、やりたいわけではないことをやる時間を極限まで削る方がいい。

言わば、人生におけるミニマリズム。

幸せになっていると、いろんなことがよい状態になって、また幸せがやってくる。
つまり、幸せの好循環の中に入れる。
より幸せになるための必要条件は、まず幸せになることなのかもしれない。

そうこう思いを巡らしていると、なんだかこの前提は幸せになるためにはとても正しそうである。
僕は幸せな人生を送りたいので、なんだか正しそうなこの前提をまずは受け入れてみようと思う。

僕が選ぶべき生き方

この前提を受け入れると、「人生はやりたいことをやる時間を増やし、やりたくないことややりたいわけではないことをやる時間を減らすべき」ということになる。
すると、生き方として、次のような上下関係が成り立つ。
簡単のため、本当にやりたいことを哲学に限定し、自分が得意で需要があって確実に稼げそうなものを英語とする。

  1. 哲学でお金を稼ぐ。
  2. 英語でお金を稼いで、哲学をやる。

リスクは抜きにして、生き方の純粋な価値を比べると、このようになる。
英語は別にやりたいことではないから、やらないで済むならやらない方がいい。
その時間を哲学とか他にやりたいことに回せるから。

1番目の方が生き方として価値が高い。
1番目の人生の方が幸せになれる。
だから、目指すべきは1番目の生き方である。

でも、それで稼げるかわからないのが問題である。
実際にはリスクをあわせて考慮する必要がある。

1番目はハイリスクハイリターン。
2番目はローリスクローリターン。

であるように直感的には思われる。

以上を踏まえ、自分はどちらを先にやるべきかを考える。

考察1:リターンを重視

まず、リスクどうこうではなくて、そもそも1番理想のものからやるべきだろうという直感がある。
すなわちリスクを無視し、リターンだけで選ぶ。

まずどちらかを先にやってみて、うまくいかなかったらもう一方をやるという作戦を取るとする。
もし、2番目を先にやって成功したら、それはそれでよいが、それでもなお、1番目の方が価値があるのだから、その後で1番目をやってみることになってしまうだろう。
もちろん、2番目をやってうまくいかなかったら、当然、1番目をそこからやることになる。

いずれにせよ2番目からやれば、2番目の成功失敗によらず、1番目をその後にやることになる。
だったら、最初から1番目をやってみるのがよい。

なぜなら、どうせやるなら早い方がいいからだ。
人生は有限で、いつ終わりが来るかわからない。
また、誰かに先を越されてしまうかもしれない。
だから何事も早く始めた方がいい。

すなわち、まず1番目が実現可能かとことんやってみればいい。
結局、一番目指したいのは1番目の人生なのだから。
シンプルにそれを最初から追いかければいい。
それで失うものはほとんどないのだから。

それに対して、2番目は1番目がダメだったときにのみ、やってみることになる。
1番目がうまくいってしまえば、2番目をやる必要はもはやないから。
だから、2番目をやるかどうかは1番目の結果次第である。
よって、2番目をやらなくていい可能性もあるため、1番目を先にやった方がいい。
ここでも、人生のミニマリズムが適用される。

すなわち、どっちみちやることになる1番目を先にやって、うまくいけばそのまま、うまくいかなければ諦めて2番目に取りかかるというのがベストだろう。

例えば1年間とかかけて1番目をやってみて、それでもうまくいかなかったら、理想を2番目に下げて、2番目をやってみることもできる。
たぶんそれが、「正しい諦め方」だと思う。
普通、理想の高いものから挑戦して、うまくいかなかったら、理想を下げていくというのがいいやり方ではないだろうか。

だから、先にやるべきなのは1番目の選択肢である。

考察2:実際のリスク

もう一つ、1番目からやるべき理由がある。
それはそもそも、見積もっているリスクが実際は逆かもしれないということである。

そもそも、本当にやりたいことをやることにはメリットが多い。

まず続けられる。
続けられると、上達したり、新しい仕事に恵まれることもある。
上達すれば、仕事の質が上がり、より効率よく稼げて、さらに楽しくなる。
楽しくなるからまた続けられる。
この好循環のループに入れる。

やりたくもないことは、たとえ得意だろうとそれを磨く時間をあまり取ろうとせず、上達が遅い。
だから効率はあまりよくならず、不満が溜まっていく。
それでもっと嫌いになって、やがてやめてしまうかもしれない。

稼いでいくにはまず何より続けることが必要。
やりたくもないことを続けるのは大変。

そして、やりたいことには情熱を注げる。
丁寧に大切に仕事をすることができて、よりクオリティーの高い仕事ができる。
やりたくもないことは適当に仕上げてしまうため、質の高い仕事にならず、稼ぎづらい。

やはり、自分のやりたいことをやっている方が、心身とも状態がよくなり、よりよい結果が出せる気がする。
つまり、1番目をやっていた方が、幸せの好循環に入れて、失敗するリスクが小さくなるかもしれない。
逆に、2番目をやる方が、不幸の悪循環に入って、失敗するリスクが大きくなってしまうかもしれない。

そう考えると、実は

1番目はローリスクハイリターン。
2番目はハイリスクローリターン。

となっているかもしれない。
もう、どちらを取るべきかは明らかである。

まとめ

以上の考察から、1番目の選択肢をまずやってみるべきである。
すなわち、僕は「哲学で稼ぐ」という人生を目指して、それが可能かどうかをある程度の期間をかけて調べていくべきであり、そうしたいと思う。

また、やはり一般的に、本当にやりたいことがあるなら、それからやるべきだと思う。
よって、本当にやりたいことは先にやるべきである。